生産量日本一を誇る福島県の会津桐。高級タンスや衣装箱の材料として重宝されている。
ただ、切り株や枝などは商品として利用しにくい。こうした残材を捨てるのはもったいないということで、それを炭化し、桐炭として食品や化粧品の材料に利用している。
その中でも、会津の新しい名物となりそうなのが「桐炭パスタ」だ。黒のパスタはインパクト大だが、味は素晴らしい。福島県出身の会社員、加藤智さんも大好物だという。
「もちもちとした食感で、噛むほどにうま味が広がっていきます。シンプルに赤唐辛子とニンニクで味付けをしたペペロンチーノでいただくのがおすすめですよ」(加藤さん)
桐炭をパスタに利用したのは、味の面だけでなく、体の調子も整えてくれるからだという。
桐炭はカリウムやマグネシウム、カルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいる。食物繊維も多い。カロリーはゼロに近いので、体重が増える心配もあまりない。
また、桐炭は多孔質の構造になっており、表面に微細な孔がたくさんある。そこに余分な脂質などが吸着し、体外に排出されると考えられている。
体の掃除役になってくれそうな桐炭だが、これに限らず、何事も過ぎたるはなお及ばざるがごとし。ほどほどに食べて、健康に役立てたいものだ。
なお、桐炭を使った麺類にはうどんやそうめんなどもある。
桐炭の麺類を食べていれば、麺のように長く生きられるかもしれない。
真似したい伝承療法