役に立つオモシロ医学論文

肥満妊婦の子供が危ない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 その結果、乳児死亡は、妊娠初期にBMIが18.5~24.9と標準的な値だった妊婦さんに比べて、BMIが25~29.9の太り気味の妊婦さんでは1.25倍、BMIが30~34.9の肥満状態では1.37倍、BMIが35~39.9の肥満状態では2.11倍、統計的にも有意に増加しました。

 さらにBMIが35を超えるような肥満状態では、赤ちゃんが突然死亡してしまう乳幼児突然死症候群や、出生前の赤ちゃんの身体的異常(先天性異常)のリスクも統計的に有意に増加することが示されています。

 妊娠中の体重管理は大変ですが、赤ちゃんの健康を考えると十分な注意が必要です。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。