短期連載の最後に、がんの罹患リスクについて解説しておきます。その数字は、「がん保険に入るかどうか」の参考になるはずです。
国立がん研究センターが公開している「男女別・年齢別の罹患リスク」は(表1)のようになっています。たとえば、50歳男性が10年後(60歳)までにがんに罹る確率は6%。中でも経済リスクが大きいのは、やはり進行がん(ステージⅢ・Ⅳ)です。がん初診時の進行がんの割合は、全がんで約50%。50歳男性では、60歳までに3%の確率で進行がんと診断されるのです。ちなみに、済生会グループの統計によれば、がん初診患者の18%がステージⅢ、32%がステージⅣでした。
進行がん(全がん)の2年生存率は、ステージⅢで65%、ステージⅣで30%ほどです。したがって、進行がん患者の中で、2年以上にわたって治療が継続する可能性のある人の割合は、表1の数字の約5分の1となります(表2)。
がん保険 本当に必要ですか