がん保険 本当に必要ですか

<8>「がん保険に入るかどうか」 経済リスクの確率

(C)日刊ゲンダイ

 短期連載の最後に、がんの罹患リスクについて解説しておきます。その数字は、「がん保険に入るかどうか」の参考になるはずです。

 国立がん研究センターが公開している「男女別・年齢別の罹患リスク」は(表1)のようになっています。たとえば、50歳男性が10年後(60歳)までにがんに罹る確率は6%。中でも経済リスクが大きいのは、やはり進行がん(ステージⅢ・Ⅳ)です。がん初診時の進行がんの割合は、全がんで約50%。50歳男性では、60歳までに3%の確率で進行がんと診断されるのです。ちなみに、済生会グループの統計によれば、がん初診患者の18%がステージⅢ、32%がステージⅣでした。

 進行がん(全がん)の2年生存率は、ステージⅢで65%、ステージⅣで30%ほどです。したがって、進行がん患者の中で、2年以上にわたって治療が継続する可能性のある人の割合は、表1の数字の約5分の1となります(表2)。

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永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。