一般に異常なリンパ球は血管の周りに集まり、脳の深くに染み込むように広がります。脳の深い部分にできやすいのはそのためで、血管を通じて複数の場所にできることもまれではありません。手術で腫瘍を取り切ることが難しく、放射線や抗がん剤を組み合わせて治療するケースがほとんどです。
この病気の根本はリンパ腫で血液の病気。抗がん剤が効きやすく、治療は、抗がん剤をしてから全脳照射を行うのが一般的。実は、脳の広い範囲に放射線を照射すると、治ることもありますが、放射線の影響で脳が萎縮して認知症になりやすいのです。その影響を避けるため、全脳照射する放射線の量はなるべく少なくします。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁