寝ても抜けない“酒疲れ”は「ビタミンB1不足」に原因あり

しっかり寝ても解消できない(C)日刊ゲンダイ

■胃を切除、ダイエット中の人は要注意

「これまで、ビタミンB1は小腸で吸収されると考えられていましたが、最近の研究では胃の壁細胞で取り込まれることが分かってきました。そのため胃を切除した人はもちろん、一部の降圧剤など胃や腸での栄養吸収を阻害する薬は注意が必要です」(林院長)

 しかし、ビタミンB1欠乏症を警戒しなければならないのは、なんといっても大量にお酒を飲む人だ。

「お酒を体内で分解するには、たくさんのビタミンB1が必要になります。その影響で、食事で炭水化物をとっても、ビタミンB1不足で必要なエネルギーを作れなくなり、疲れを感じるというわけです」(林院長)

 そもそもビタミンB1は水溶性であるため、ビールなどを飲むと尿と一緒に排出されやすい。しかも、お酒を飲むと消化器の働きが低下してビタミンB1の吸収が悪くなる。つまみをほとんど食べない人はさらに拍車がかかるという。

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