サラリーマンのパワーup 食で不調を撃退する

花粉症の症状を和らげる3つのポイント

(C)日刊ゲンダイ

 前回、花粉症の人が避けた方がいい食べ物を紹介しました。では、花粉症によい食べ物は?

 まず、免疫機能を正常に保ち、バリアーの働きをする粘膜の修復に欠かせないタンパク質です。“食べだめ”ができないので、毎日取らなくてはなりません。手軽に取れて調理方法も豊富、しかも良質なタンパク質が含まれている「卵」がオススメです。目安は1日3個。コレステロール量を気にする人もいるでしょうが、昨年、「食事で体内のコレステロール値は変わらない」と日本動脈硬化学会が発表しています。

 次に、腸内細菌のバランスを整え、腸を健康に保つヨーグルトと食物繊維も、花粉症対策としてぜひ取ってほしい食品です。免疫力の7割は腸に関係するといわれています。

 市販のヨーグルトの中から選ぶ時は、いろいろなものを食べ比べて自分に一番合う乳酸菌のヨーグルトを。乳酸菌の種類によって、得意とする働きが違います。

 食物繊維は1日15グラムの摂取が理想的。これはレタス3個分に相当する量で、食べ物からだけで達成するのは困難ですが、「これほど多く取らなくてはならない」と意識することが大事です。少しでも理想の量に近づけるよう、毎食、積極的に食物繊維が豊富な野菜、キノコ類などを取るように心掛けてください。

 さらに、トマトは生で取ると花粉症の症状を悪化させる可能性がありますが、加熱して食べると粘膜強化の食品になります。加えて、ニンニク、玉ねぎ、シソ、青魚、ターメリックなども効果が期待されている食材なので、トマトを使ったソース料理や鍋などがオススメです。簡単なメニューとして、トマトソースのパスタや、青魚のマリネにシソの葉トッピングなどはいかがでしょう?

 かつて花粉症だった私も、粘膜と腸の環境をサポートし、克服しています。年々、症状が改善できるよう、食事対策をして下さい。

佐藤智春

佐藤智春

スタイリストとして活躍していた32歳の時、働き過ぎで体調を崩しダウン。「分子整合栄養医学」に出会い、人体と栄養の関係を学び、実践を重ねながら健康を取し、血液栄養診断士の資格を取得。現在はクライアントの血液データから栄養を厳密に把握し、食と医療、ライフスタイルを具体的に提案。著書に「卵を食べれば全部よくなる」「男は食事で出世させなさい」「身長を伸ばす7つの法則」など。