市販されている胃薬でも、服用量や使い方を間違えれば、幻覚や錯覚などの症状が起こることがあります。病原菌を抑える抗生物質は、途中で服用をやめたり、勝手に飲む量を調節すると、耐性菌という薬を分解する能力を身につけた菌が発生する危険もあります。全世界で新しい抗生物質の開発のスピードが滞っている中、いま普通に治療できる肺炎などが、将来、治療困難な病気になる可能性もあるのです。
薬に副作用の危険性はつきものですが、薬の用法や用量は、安全に使えるように数々の試験を行って決められています。自分で調節すると、副作用を招くような事態になりかねません。専門家の指示を守って使用することが、短期的にも長期的にも安全で効果的な医療を受けられることにつながるのです。
危ない 薬の勘違い