がん治療を変える 日本発新免疫療法

オプジーボ投与による治療で腫瘍マーカーが25分の1にダウン

(C)日刊ゲンダイ

 今年に入り、栃木県内で歯科医院を営む60代のAさんは、「小細胞肺がん」治療のため、新たな免疫療法剤である「オプジーボ」投与による2回目の治療をスタートした。

 初回の治療では、肺の病変は投与開始から3カ月の間にみるみる小さくなり、肺がんの腫瘍マーカーである「ProGRP」も5000pg/mlから200pg/mlまで下がった。それまでは車椅子にも座れないほどであった全身の痛みも解消され、歩けるようになったという。初回の治療は、腫瘍が小さくなったところで一時中断した。

「初回の治療を受けた後も毎月検査を受けました。いつ、がんが増大するか、不安だったからです。しかし、腫瘍マーカーが少しずつ上昇する以外は特に変化はありませんでした。2回目の治療を受けたのは、ProGRPが上昇傾向にあったからです。がんが増大したからではありません。腫瘍は小さくなったままでしたが、医師と相談して“早めにまた治療を行おう”ということになったのです」(Aさん)

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