当事者たちが明かす「医療のウラ側」

ろくに診察もせず状況悪化 都心の病院の“年末年始”が恐ろしい

(C)日刊ゲンダイ

 その後、お子さんは自宅で熱を出し、脚のすねを痛がったそうです。それでも正月明けまで我慢して改めてその有名総合病院に行ったところ、医師から「骨が折れてます。すぐに手術しましょう」と言われたそうです。さらに、「すぐに手術していれば大きな問題はおきませんでしたが、折れてから時間が経っているので脚の骨がうまくつかないかもしれません。また、くっついてもその部分の骨が太くなる分、他の部分に負担がかかるので再骨折しやすくなるかも」と言い放ったといいます。

 むろん、親御さんはこの言葉にカンカンです。しかし、親御さんもお子さんも「診ていただいている」という思いがあるせいか、我慢したそうです。このお子さんは運動好きなのに、いまだに松葉杖をついています。ひどい話です。

 しかも、この病院は「三次救急」を看板に出しており、若手医師の育成などをウリにしているのです。確かに年末年始の医師の配置が大変なのは分かります。みんな「年末年始くらい休みたい」と考えるのは当然です。しかし、三次救急の看板を掲げている以上、シフトをしっかりしてまっとうな医療を行うべきでしょう。

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