福島第1原発事故から5年になる今もなお、10万人近い福島県民が避難生活を余儀なくされています。3・11に関連する話題について紹介しましょう。
丸川珠代環境相は先月7日、長野県松本市での講演で国が掲げた除染の長期目標「年間1ミリシーベルト以下」を巡り、「何の科学的根拠もなく、時の環境相が決めた」と失言。その後、謝罪に追い込まれましたが、丸川環境相を含めて「年間1ミリシーベルト以下」について正しく理解している方は少ないでしょう。
確かに国際放射線防護委員会(ICRP)は、「不要な被曝はできるだけ少なくするべき」という考え方から、一般市民が日常生活で受ける放射線について、年間1ミリシーベルトを「線量限度」としています。日本でもその勧告が法令に取り入れられていますが、実は「年間1ミリシーベルト」は、自然被曝と医療被曝を除いた、原発などから受ける「追加分」です。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁