日本の自然被曝は、ウラン鉱石などの資源が乏しいため、世界平均より少ない年2.1ミリシーベルト。資源が豊富なフィンランドは8ミリシーベルトで、スウェーデンは7ミリシーベルトに上ります。日本の3倍を超える自然被曝ですが、北欧にがんが多いというデータは存在しません。
■日本は医療被曝世界一
一方、日本の医療被曝は年間3・9ミリシーベルトで世界一。これほど多いのは、日本人がいつでもどこでも安い費用で検査を受けられるからです。実際、日本人が医療機関を受診する回数は、米国の3倍と断然の1位です。世界が垂涎するわが国の「国民皆保険制度」が、医療被曝を高めているといっても過言ではありません。
自然被曝と医療被曝を合計すると、私たち日本人の放射線被曝は年間6ミリシーベルト程度になります。前述した通り「年間1ミリシーベルト以下」は、自然被曝と医療被曝を除くものですから、“平均的”な日本人の場合、6ミリ+1ミリで7ミリシーベルトまで許容されることになるのです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁