医者も知らない医学の新常識

痛風発作を起こす人はごく少数 「尿酸」は本当に悪者か?

まずは生活習慣の見直しから(C)日刊ゲンダイ
「悪いのは肥満や高脂肪であって尿酸ではない」という考え方も

 血液中の「尿酸値」が高いと、病気であるというイメージを持つ方が多いのではないかと思います。たしかに、尿酸値が高いと痛風が起こりやすいことは事実です。

 尿酸値の高い人がお酒をたくさん飲んだり、暴飲暴食をすると、足の指が赤く腫れて激しい痛みが起こります。これが痛風発作です。痛風発作を起こした人は、薬を飲んで尿酸値を下げる必要があります。

 しかし、尿酸値の高い人のうち、痛風発作を起こす人はごく少数です。それでは、尿酸値が高いだけで、痛風発作を起こしていない人も薬を飲んで尿酸値を下げる必要があるのでしょうか? これについてはまだ分かっていません。

 そもそも、尿酸というのは実は抗酸化物質で、1980年代には「尿酸値が高い方が健康に良い」と考えられていました。その後「尿酸値が高いと動脈硬化の病気が多い」という研究が発表され、高尿酸値は悪者になったのです。ただ、尿酸は肥満や脂肪の取りすぎで増加するので、「悪いのは肥満や高脂肪であって尿酸ではない」という考え方も根強くあります。

 尿酸値が高いからといって、すぐに尿酸値を下げる薬を飲むのではなく、まずは生活習慣を見直し、ダイエットをして、脂肪摂取を控えることが正しい方法であるように思います。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。