しかし、これは科学的なプロセスの一部に過ぎません。これをもって科学的な実験結果が得られても「人間に医療として提供してよい」ということにはならないのです。
この「人体」以外の実験によって得られるものは、後に続く人体実験の実施の前提に過ぎないのです。
医療数字のカラクリ
「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。