がん治療を変える 日本発新免疫療法

免疫治療薬2剤併用で50%を超えるがん縮小効果

写真はイメージ(提供写真)

 それによると、この女性は4年前に4ミリ強のメラノーマ(悪性黒色腫)が背中にできて手術で取り除いたものの、2年半後に再発。さらに3年7カ月後に左胸に転移が認められた。2つの薬を3週間使ったところ、使用後6週目のCT検査で2つの腫瘍の消失が確認されたという。

 この研究チームは、これまで治療を受けたことのない進行メラノーマの患者142人を対象にした別の実験結果も報告している。①2剤を使った後に「オプジーボ」だけで治療、②「ヤーボイ」と偽薬を使った後で偽薬だけを使う。それぞれのケースを比較したところ、2剤併用の効果が認められたという。また、「BRAF」遺伝子変異により効果に差が出ることも報告している。

 同様な研究は他にもあって、末期のメラノーマの症例で53%に劇的ながん縮小効果があるとの報告もある。

 米国食品医薬品局(FDA)は昨年10月1日、「オプジーボ」と「ヤーボイ」の併用療法を承認した。

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