当事者たちが明かす「医療のウラ側」

年々増える国家試験の受験者 医療現場に“適正”はあるのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そのため、周囲からは「慎重さに欠けるため仕事をまかせられない」という評価が下されました。洗髪後のドライヤーかけやおむつ交換といった作業ばかりをやらされ、3年ももたずに辞めてしまったのです。こういうタイプの新人はいたるところにいます。

 病院はどこもチーム医療が基本です。それぞれが持つ高度なスキルを結集して、一人の患者さんの診断・治療を行います。

 そのため、医師であれ、薬剤師であれ、看護師であれ、技師であれ、コミュニケーション能力ときちょうめんさがない人は、この仕事に向きません。

 日々進歩する医療についていくには、探求心が必要です。何も考えず努力しない人は生き残れません。むろん、体力がなければ正しい判断ができなくなります。つまり、いくら性格が優しくても、生活がルーズで、人嫌いでは医療には向きません。

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