昨年10月からスタートした「医療事故調査制度」によって、すべての病院は患者が死亡するような医療事故が起こったとき、第三者機関の医療事故調査・支援センターへ報告しなければならなくなりました。同制度が開始されて5カ月間が経ちましたが、累計140件の医療事故がセンターに報告されています。
大学病院などで相次いで発覚した医療事故や、こうした制度がスタートしたこともあり、近年は多くの病院で医療事故防止や医療安全対策にかなりの時間と労力を割くようになってきています。とりわけ、先進医療を含む高度な医療を提供する「特定機能病院」は、厚労省から直接指導を受け、医療従事者の組織的な医療安全教育を義務付けられています。
ただ、病院によっては、医療安全対策の方法や力の入れ具合にまだ差があるといっていいでしょう。医療安全教育が行き届いていなかったり、患者さん側から見ても明らかな医療ミスだと思われるような状況が起こるケースもあり得るのが現状です。
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