糖尿病に絶対ならない 春の最新常識

<1>糖尿病にとって危険な季節は春 花粉症が血糖値を上げる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 糖尿病の診断や治療効果の目安となるHbA1cは、1年のうちで春先が最も高いのをご存じだろうか?

 1、2月は運動不足になりがちなうえ、基礎代謝が低下し、暴飲暴食により血糖値が高くなる。1~2カ月前の平均血糖値を反映するHbA1cはその影響をモロに受けるからだ。

 むろん、HbA1cの数値が高いからといって実際にいまの血糖値が高いわけではない。注意したいのは、それを基に行われる治療が過剰治療になりかねないことだ。

■抗アレルギー薬の服用がキッカケで発症する可能性も

 そうした傾向に拍車をかけるのが花粉症だ。花粉症によるアレルギー症状で、各種ストレスホルモンが高進されて炎症性サイトカインが増えると、血糖値が上がりやすくなる。

 さらに大きな問題は、かゆみ、鼻水、鼻詰まりといった花粉症症状を抑えるための抗アレルギー薬の副作用だ。糖尿病専門医で「しんクリニック」(東京・西蒲田)の辛浩基院長が言う。

1 / 3 ページ