漢方達人をめざせ!

子の不調の原因は親

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 お子さんは虚弱体質で、疲労感が強く、食が細い。お母さんとの関係から、お子さんの気持ちが萎縮してしまい、それによって「肝」が弱くなり、血流が悪くなったり冷えやすくなったりしていると考えられました。そこで、親子ともに気を補うタイプの漢方薬をお勧めしました。一緒にいらっしゃった時は、十分にカウンセリングの時間を設けました。

 親の対応が、子供の不調を招いているケースがあります。それに気づくのも漢方薬剤師の仕事。この親子はゆっくり時間をかけ、お母さんもお子さんも心身ともに健康な状態を取り戻しました。でも、誰かに相談するきっかけを得ずに時間が経っていたら、親子ともにこじれてしまい、健康に至るのにかなりの時間を要したかもしれません。

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久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。