しかし、そこで彼女は、病院の状況を知的に分析して指揮系統の問題を見いだし、組織の改革案を考え、根気強く理解者を探していったのです。ナイチンゲールは、自己犠牲だけでは、看護の現場は変わらないことがわかっていました。だから、疲労困憊で気力を失ったスタッフの姿を見ても、それをクールな目で見ることができました。そして、現状を知性と合理性をもって変えようとしたのです。
娘さんもどうか、優秀な頭脳をもって現場をまず見てほしいと思います。打ちひしがれ、感情のない肉体労働者に堕した看護師もいるでしょう。しかし、知性と合理性をもってすれば、この過酷な現状のなかですら、娘さんにも何かができるということがわかるはずです。
薬に頼らないこころの健康法Q&A