症状は300種類以上 妻の「更年期障害」をきちんと知る

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 更年期障害の症状は300種類以上。更年期障害による不調だと気づいていない人も多い。佐藤さんもそうだった。

「当時、助産師として医療機関で働いていたにもかかわらず、イライラや物忘れ、不安感、眠れないなどの不調を更年期障害ではなく、仕事の疲労と考えていました」

 佐藤さんはある勉強会で更年期障害の治療のホルモン補充療法を知り、受けてみた。3日ほどでスーッと楽になり、「更年期障害だったんだ」と思った。

 前出のB子さんも「ホルモン補充療法を始めて1週間ほどで腰痛や腕のしびれが楽になり、眠れるようになった」と話す。

「病院のどの診療科を受診しても不調の原因が分からないときは、更年期の年代なら、更年期障害を疑った方がいいかもしれません」(佐藤さん)

 つまり妻の更年期障害は、「相談できるところは少ない」「女性ホルモンの数値だけでは測れない」「専門知識を持つ医師でないと正確な診断に結びつかない」「本人が気づいていない場合がある」「治療で改善することもある」──。夫がすべきは、これらをしっかり頭に入れ、妻を支える以外にない。

3 / 4 ページ

関連記事