健康診断では分からず 日常動作が失神招く「危険な病気」

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 鎖骨下動脈には右と左があるが、大動脈に連なる左鎖骨下動脈の方が詰まりやすい。左腕を胸より高いところに上げたときに症状が出ることが多いので、洗濯物を干していたとか髪を洗っていた、あるいは高い所にあるものを取っていたときなどに発症しがちだ。

「患者さんが自覚できるハッキリした前兆はありませんが、喫煙や肥満など動脈硬化リスクが高い人がかかりやすい。血圧の左右差があり、鎖骨下動脈に雑音がする特徴があります」(東丸教授)

■失神の原因は3種類

 そもそも失神とは、血圧の異常低下などにより、脳全体の血流が減ることで引き起こされる一時的な意識障害のこと。多くは危険性の低い失神だが、なかには命に関わるヤバい病気が潜んでいることもある。

 サラリーマンの病気に詳しい、弘邦医院(東京・葛西)の林雅之院長が言う。

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