今回、追加の抗がん剤治療を受けないであろうことは、創作を続ける上で大きいでしょう。というのも、肺がんはじめ胃がんや大腸がんなど固形がんを根治できるのは手術と放射線で、抗がん剤では根治できない上、望月さんのように高齢で、進行している方の場合、抗がん剤の治療効果より体へのダメージが大きいのが一般的です。
あくまでも報道されていることからの推察ですが、創作活動を第一に考えるなら、治療は脳転移などに対する放射線治療くらいにとどめて、「めまいやふらつき」などの現在の症状を和らげるような緩和ケアを受けながら、がんと寄り添うことがベターと思えます。その方が、望月さんが重視する創作活動を最期まで行えるはずなのです。
「自分で『やりたいな』と思っていたことがすべて実現できている。だから、この作品も描き上げるまでは命が持つだろうって、変な自信を持っています」と語っていますから、新作の完成を待ち望むばかりです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁