脳卒中リスク2.5倍に 老いた親を“低栄養”から救う食事法

必要ないのに食制限をしている高齢者も…(C)日刊ゲンダイ

「死因では脳卒中、心筋梗塞などの心血管病が多かった。中年期は栄養の過剰摂取が問題になるが、高齢者では低栄養が心血管病のリスクを高め、栄養状態がいい人に比べ実に2.5倍高かったのです」

 高齢者で、痩せの割合は変わらず(=体形は変わらず)、低栄養の人が増えている理由は、まず小食傾向。メタボに関する知識が広まったことで、「健康のために」と必要ないのに食制限をしている高齢者が珍しくない。さらに、運動量も少ない。

■偏りのない食事で栄養不足解消

 一般の高齢者では低栄養の状態は、余命、そして健康余命のどちらに対しても、独立したリスク要因になる。では、どう対策を講じればいいのか?

 まずは、とにかく「多様な食品」を取る。当たり前のことと思うかもしれないが、高齢者が健康で長生きするには特に重要だ。「ご飯、納豆、味噌汁、漬物」の献立より、「ご飯、納豆、卵、焼き魚、ひじきの煮物、おひたし、豚汁」の献立の方が、一品ごとの量を減らしても総カロリーは増える。

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