A ご子息のことを伺っているうちに、かつて、加藤登紀子が歌った「ANAK(息子)」という曲を思い出しました。可愛い男の子が母の手を離れ、大人になって気難しくなって、ついに嵐の夜に家を出ていってしまったという歌詞です。
ご子息の場合も、いかなる生活を送っているのか、少々心配です。一応、「ANAK(息子)」の主人公のようにすさんだ生活を送っていないかは、遠くから見守っておく必要があるでしょう。
ただ、私の印象では、どちらかというと若者の一過性の熱病めいたものにすぎないように思います。
ご子息の場合、幼いころから知的な刺激を求める生活でした。数学の問題を解いて、これまでできなかったことが次々にできる喜び、文学書をひもといて、自分の知らない世界が展開していく驚き、そういった知的な楽しみを通して、自分自身の価値観をつくり上げていくようなところがありました。もともと凝り性だったのが、今は、少々退廃した生活に身を投じているのかもしれません。
薬に頼らないこころの健康法Q&A