医者も知らない医学の新常識

取り過ぎで機能障害の恐れも ビタミン剤で肝臓が悪くなる

ビタミンAはレバーやウナギにも多く含まれている(C)日刊ゲンダイ

 お酒をたくさん飲まれる方の中には、肝臓が悪くなることを心配して、ビタミンのサプリメントを取っている人が多いと思います。しかし、ビタミン剤の取り過ぎで、肝硬変になることもあるのです。

 先月の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」という一流の医学誌に、ビタミンのサプリメントを取り過ぎて肝臓障害と門脈圧亢進症という病気になり、危うく肝硬変になるところだったという事例が報告されています。

 その原因はビタミンAのサプリメントでした。ビタミンAは皮膚、粘膜、目の健康に必須のビタミンです。体の中では肝臓にある肝星細胞という細胞に蓄えられます。その肝星細胞は、ビタミンAが過剰になると、ため込んでブクブクと太り、血液の通り道を邪魔することになります。このため、肝臓の中の血液の流れが悪くなり、門脈圧亢進症になって、お腹や足に水がたまるのです。

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石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。