ジェネリック医薬品は、一言で言えば、先に開発された先発医薬品と「薬効成分は同じで、添加物等が異なることがある」医薬品です。そのため、薬効成分以外の部分の影響を考えなければならないケースもあります。たとえば、貼り薬や点眼剤の中にそうした薬が存在します。
痛み止めの湿布薬は、添加物によって使用感が大きく異なる場合があります。湿布薬の臭いや粘着力は、添加物によるものだからです。特に皮膚に直接貼るものなので、皮膚が弱い方などは注意が必要です。かぶれ、かゆみなどは、その違いによって起こるケースもしばしば見受けられます。
内服薬の代わりとなる貼付剤も同様です。24時間気管支を広げる薬、認知症の薬、心臓の血管を広げる薬、慢性疼痛・がん性疼痛を抑える痛み止めなどさまざまな薬があり、これらは皮膚から徐々に体内に入り、内服薬と同じ効果を示します。イメージは点滴に近いかもしれません。
これらの製剤のポイントは吸収性と持続性、そして刺激性です。その製剤の構造によって、効果発現時間や持続力などが異なる場合があるのです。もちろん、一定条件下での効果は同等ですが、皮膚の状態や温度によっても吸収が変わることがあるといえます。こうした外用剤は、時に注意が必要です。
点眼剤は、添加物の違いで目への刺激感が異なることがあります。点眼剤の「pH」や「浸透圧」が製剤によって異なるためです。花粉症の目薬はかゆみを止めることが目的ですが、目が真っ赤に炎症を起こしている状態であれば、刺激が少ない点眼剤を選びたいところです。
ジェネリック医薬品が悪いわけではありません。しかし、製剤それぞれに特徴があることを理解しておくことが大切です。安心してジェネリック医薬品を使うためにも、使用時の注意点を薬剤師に確認しておきましょう。
危ない 薬の勘違い