その狙いは「医療の役割分担」で、高度な医療は大病院、軽症者は中小病院や診療所で診療する体制を整えるためという。
■開業医に望ましい改定
なるほど、もっともらしい話だが、患者側からすれば、隣に大病院があっても、わざわざかかりつけ医に診てもらわなければ大病院に行けない、というのは不便極まりない。実は今回の改定は「参院選を控えた与党に対する厚労省の配慮があるのでは」との見方も少なくない。内科医でNPO法人「医療ガバナンス研究所」(港区高輪)理事長の上昌広氏が言う。
「今回の診療報酬改定は、どちらかというと開業医の先生方には望ましい改定です。というのは開業医の多くは幼児や高齢者を相手にしていますから、収入アップにつながります。しかも、別途お金を払わないと大病院には紹介状なしに行けなくなるので、多くの患者さんは開業医に向かうことになります」
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