看護師直伝 がん治療と笑顔で付き合う

看護師が個室でゆっくり相談に応じる「がん看護外来」とは

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 全国のがん看護専門看護師が所属する病院には、「がん看護外来」のように、看護師が個室でゆっくりと相談に応じるシステムを持っているところが多くあります。

 がんの悩みは、さまざまです。がんと診断されて以降の悩みを時期別にざっと挙げると、①治療を頑張っている時期の悩み②治療後、社会復帰された時期の悩み③再発したり治療が難しくなった時期の悩み④緩和ケアが主体となる時期の悩みなどがあります。

 がん看護専門看護師は、各時期における患者さんやご家族の支援の方法を学んでいます。また、より専門的な対応が必要な場合には、他部門のスタッフと連携するスキルも身につけています。

 だから、医師に言いたくても言えない、言い出すタイミングがない、どう伝えていいか分からない、といった不安や苦痛を抱えている場合は、ぜひ声を掛けていただきたいと思っています。

 がん看護専門看護師が所属する診療科や部署は病院によってバラバラですので、まずは話しかけやすい医療関係者に、「困っていることがあるのでがん看護専門看護師さんに相談したい。どうすればよいですか?」と尋ねてみてください。尋ねる相手は医師や看護師でなくても構いません。受付事務でも対応してくれるはずです。

 尋ねることを躊躇する場合は、紙に質問事項を書いて渡す方法もあります。最近は病院のホームページ、特に看護部の紹介ページに、資格を有している看護師を掲載していることも多くなりました。がん看護専門看護師以外にも、困っていることの内容に応じた認定看護師や担当者を紹介してくれるかもしれません。ひとりで悩まずに、相談をお待ちしています。