外科治療の効果の持続は、術後3年間の経過を調べただけでもHbA1c値の上昇は見られないという米国の研究報告がある。同科の場合でも、ほとんどインスリン注射の必要はなくなり、内服薬を使ってもごく少量という。本来なら一生かかる薬代の負担が大幅に減るのも外科治療のメリットだ。
「インスリンと内服薬では3割負担で月2万~3万円、インスリン量が多いと年40万円かかることもあります。それが手術後では、内服薬を残しても3割負担で月1000~2000円です。この差は大きいはずです」
減量手術にかかる費用は、1週間の個室料込みの入院でも3割負担で20万円未満。高額療養費制度を使えば、さらに安く治療できる。高度肥満の糖尿病の人にとっては画期的な治療法だ。
■データ
2010年に旧都立府中病院が全面移転し、都立小児総合医療センターと一体化して開設。
◆スタッフ数=医師12人
◆糖尿病の年間初診患者数=500~600人
◆糖尿病患者の減量手術数(2014年6月~)=17例
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