どうなる! 日本の医療

「かかりつけ薬剤師」は財政悪化の新たな火種か?

 鳴り物入りでスタートした「かかりつけ薬剤師」だが、一部で「国庫への新たなダメージになるだけ」とささやかれている。

 そもそもかかりつけ薬剤師は「かかりつけ薬局」と同じで、患者の薬歴管理、体質体調に応じた適切な調剤を行ってくれる薬剤師のこと。3年以上の薬局経験があり、同一店舗に6カ月以上在籍。各種研修機構の認定を受けていて、患者の署名付き同意書がなければ、指名されない。

 その役割は患者の併用薬や嗜好品、健康食品の摂取の有無を含め服薬状況の把握と管理。24時間電話対応できる態勢も必要だ。

 そのぶん、患者の経済的負担も増える。「かかりつけ薬剤師指導料」は70点(=700円)。患者はその一部を負担する。例えば3割負担の患者なら服薬指導を受けるたびに210円を支払う。むろん、「かかりつけ薬剤師」には従来の「薬剤服用歴管理指導料」は支払われないため、患者の実質負担増は20円から100円となる。

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村吉健

地方紙新聞社記者を経てフリーに転身。取材を通じて永田町・霞が関に厚い人脈を築く。当初は主に政治分野の取材が多かったが歴代厚労相取材などを経て、医療分野にも造詣を深める。医療では個々の病気治療法や病院取材も数多く執筆しているが、それ以上に今の現代日本の医療制度問題や医療システム内の問題点などにも鋭く切り込む。現在、夕刊紙、週刊誌、月刊誌などで活躍中。