10万人あたりの死亡数は男女合計で約14人。肺がん(約117人)や胃がん(約78人)などより明らかに少なく、早期発見、早期治療によって完治できる可能性が高いことを示しています。川島さんも術後、昨年1月に仕事に復帰し、その後は再発していないようですから、“家族力の勝利”といっていいでしょう。
尿路症状は、血尿や腹痛などで、腎臓の腫瘍がある程度大きくなった状態で、尿路外症状は転移に伴う全身症状です。咳や骨の痛み、まひ、意識障害、便秘、下痢、嘔吐、頭痛など。
転移があると、化学療法などを勧められることがありますが、腎臓がんは化学療法も放射線も効きにくい。手術できる状態で見つけられるかが、その後の人生を大きく左右します。手術が治療の第一です。
肥満はそうでない人に比べて腎臓がんの発症率を4倍に上昇。高血圧は2倍です。メタボ化の世の中で、肥満や高血圧が低年齢化しつつ急増していることも、若い腎臓がん患者を増やす要因でしょう。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁