まだ多い誤解…医師指南「コレステロール」の正しい知識

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ただ、酸化LDLをダイレクトに見る指標が少なく、一般診療では測定が難しい。そのため、LDL-Cが基準値を超えると動脈硬化のリスクが高い脂質異常症とされる。やはり、LDL-Cは下げた方がいい。なお、「HDL-Cが低い」「中性脂肪が高い」のいずれかに該当する場合も脂質異常症となる。

②善玉は高くても問題ない?

 低HDL-Cは脂質異常症の条件だが、一方で、高HDL-C(120mg/dl以上)も問題だ。

「HDL-Cが高い人も心血管病で亡くなる割合が多い。私の外来にも高HDLの患者さんがいらしていますが、高LDL-Cとは違い、高HDL-Cはほとんど治療法がありません」

 適時、動脈硬化の検査を行い、進行している場合は動脈硬化を悪化させない生活改善を心掛け、場合によっては投薬治療を受ける。

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