■睡眠と休息は不可欠
あなたが被災した身内や知人にお電話される際、必ず聞いていただきたいことがあります。それは「ちゃんと眠れていますか?」ということです。
もし「眠っていない。眠らなくても大丈夫だ」、そのような言葉が返ってきたら要注意です。どうか、愛情を込めて、こう伝えてください。「眠らないとダウンする。無理してでも夜は休まなければいけない。明日でもできることは、明日に回しましょう」と。
睡眠は災害時には普段以上に取らなくてはなりません。睡眠は、脳や体の疲れを取るだけでなく、ストレスに対する抵抗力を向上させ、免疫力を高めます。過活動によりオーバーペースになっている心臓を休ませ、記憶の内容を整理し、判断力を回復することもできるのです。
逆にいえば、睡眠不足はストレスに対する抵抗力を損ない、病気にかかりやすくします。脳のスタミナを損ない、思考力も落ちて、結果として判断ミスを連発してしまう恐れもあります。
震災からの復興は、マラソンです。無呼吸で一気に走りきる100メートル競走ではありせん。息の長い活動が必要です。今はまだ、ほんの始まりです。明日のために、夜は早く休むこと。明るくなったらまた活動を再開しましょう。
薬に頼らないこころの健康法Q&A