しかし、その後には「直接の原因は不明であった」とし、論文の結論として「高い安全性が確認された」とあります。
さらに、事件が起きた後の調査で、2人の死亡が確認されました。動物実験でソリブジンと抗がん剤の相互作用による実験動物の死亡を示すデータが明らかになるなど、情報が公開されたのです。
もし、この情報が十分吟味されていれば、副作用は防ぐことができたものだったことが明らかになります。
「メーカーはデータを隠蔽しているかもしれず、治験の死亡例はまず副作用を疑え」─―。肝に銘じたいものです。
医療数字のカラクリ