がん患者こそポジティブに 知っておきたい「3つの事実」

落ち込んでばかりは良くない(C)日刊ゲンダイ

 そもそも、「がんは死ぬ」というのが間違いだ。厚労省の統計によると、がん自体で亡くなるのは死因全体の3割に過ぎない。がんになっても半分程度はがん自体では死なないのだ。がんの痛みも、「モルヒネなどの薬剤等で99%はコントロールできる」時代だ。

■脳がつくり出すネガティブな感情に溺れない

 3つめは、「がんで死ぬ」という考えが頭から離れず堂々めぐりしてしまう人にも治療法がある、ということ。

「脳は過去を振り返れば後悔、将来を考えれば不安を感じる根暗な器官です。悲しいとか怖いというネガティブな感情をつくり出すのが仕事です。これを抑えようとするのはムダなので、不安や恐れを感じたら、『ああ、脳が働いているのね』と突き放して考える。大切なのは、脳がつくり出すネガティブな感情を打ち消そうとするのではなく、溺れないことなのです」

3 / 4 ページ

関連記事