看護師直伝 がん治療と笑顔で付き合う

患者や家族への「病状説明」 理解不十分なら補足も必要

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 主治医は分かりやすい言葉を心掛け、患者さんやご家族に病状の説明をしていますが、1回で理解するのはなかなか難しい。そのため、私たちがん看護専門看護師は、「内容がどの程度伝わっているのか」「分からなかったところはないか」などを患者さんやご家族に伺います。

 理解が不十分であれば補足して説明を行い、必要があれば主治医にもう一度説明してもらいます。

 いろいろな状況がありますが、医師から「(治療を)やってみないことには分からない」と言われたような場合、患者さんもご家族もとても不安です。「どちらを選んでも後悔するのではないか」という気持ちから、“だれかに寄り添ってもらいたい”と思われます。

 だからでしょう。よく「もし、吉田さんだったらどうしますか? 抗がん剤やりますか?」などと聞かれます。そんな時、迷い決めかねるのは当然だということをお伝えした上で、治療のメリット、デメリットをより分かりやすくお伝えするようにしています。あえて主観は入れないようにしています。

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