熊本・大分を襲った地震から10日ほどが経ちました。被災者はそろそろ疲れがピークに達するころです。この時期、被災者を支援する私たちが覚悟しなければならない課題があります。それは、被災者が次第に気難しくなってきている可能性を含みおくことです。
被災者のご友人・親族を激励したくて電話をかけてみたら、とがった言葉が返ってきたとか、イライラして八つ当たりされたといった経験をお持ちの人もいるでしょう。
今、避難所の空気は、震災初期の温かく励ましあう雰囲気が徐々に薄らぎつつあります。避難所では、最初は被災者たちは「危機的な事態をくぐり抜けて、今、ここに死なずに生きている」といった感慨を共有していました。亡くなった友人、まだ行方不明の親族をおもんぱかってはいますが、それでもどちらかといえば、被災者同士が「みんなでこの危機を乗り切ろう」といった意識を共有していました。そして、食料を分け合い、毛布を貸し合い、お年寄りの手を引いてと、被災者全員がボランティア精神をもって助け合おうとしていました。
薬に頼らないこころの健康法Q&A