本当は危ない“正常値”を見逃すな

高血圧治療 始める前に知るべき3つのチェックポイント

(C)日刊ゲンダイ

③年齢

 血圧の基準値は「年齢別」ではないことが問題です。人間は加齢とともに血管が硬くなり、健康体でも少し血圧が高めになるのは自然なこと。高齢者で血圧が基準値を超えていても、治療が必要とは限りません。96歳の現役女医、梅木信子先生は「年を取ったら、血圧は少し高めの方が元気よ」とおっしゃいましたが、まさに私もそう思います。

 さて、3つの項目をチェックした後、高血圧対策のために「栄養」「運動」「薬」を考えるのがベストです。減塩を主張する声も聞こえますが、「やみくも減塩」には注意してください。

 天然の塩には、心臓の筋肉の収縮と弛緩に重要な働きを担うマグネシウムが含まれています。心臓を動かすエネルギーを作り出すビタミンB群の吸収も妨げられることがあります。自然塩での手作り食なら、取り過ぎはほぼありません。一方、加工食品やインスタント食品の精製塩の含有食品は避ける方がよいでしょう。

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佐藤智春

佐藤智春

スタイリストとして活躍していた32歳の時、働き過ぎで体調を崩しダウン。「分子整合栄養医学」に出会い、人体と栄養の関係を学び、実践を重ねながら健康を取し、血液栄養診断士の資格を取得。現在はクライアントの血液データから栄養を厳密に把握し、食と医療、ライフスタイルを具体的に提案。著書に「卵を食べれば全部よくなる」「男は食事で出世させなさい」「身長を伸ばす7つの法則」など。