漢方達人をめざせ!

女性は「7」の倍数の年齢ごとに心と身体に変化

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 現存する中国最古の医学書と呼ばれる「皇帝内経素問」には、「女性は7の倍数ごとに節目があり、心と身体に変化が訪れる」と書かれています。

 7歳、14歳、21歳……と7の倍数の年齢ごとにどういった変化があるかも記されていて、たとえば、35歳は「面始めて焦れ、髪始めて白し」と、容貌などに老化が表れ始める年代であるといいます。

 また、49歳は「天癸渇き、形壊えて子無き」とされています。現代に置き換えるなら、49歳では更年期障害などの不定愁訴が起こりやすくなるという考えです。ちなみに、「皇帝内経素問」が書かれた時代には更年期障害という概念はありません。

 更年期障害の不定愁訴は、「気」や「血」の滞りや不足が原因で起こるといわれています。気の流れが滞れば、動悸(どうき)などが起こりやすくなる。血が不足すれば、めまいや不眠が生じる。症状と体質に応じて、その方に適した漢方薬を処方します。手足が冷えて、月経不順や便秘があるなら桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、のぼせ、頭痛、肩凝り、イライラや落ち込みなどがあれば加味逍遥散(かみしょうようさん)というようにです。

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久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。