「現在、国保の加入者の無職者の比率は4割。所得があっても年間所得が100万円未満の世帯も半数います。実際に国民健康保険料を負担する人は、それらの世帯をカバーすることになる。いまも国民健康保険の保険料を払っている人の負担は他の健康保険と比べて高く、年間収入の9.9%に上ります。新方式では保険料を払える人の負担がさらに増えるでしょう」
しかも、新方式では、すでに「過酷」といわれる国民健康保険料の徴収がエスカレートする可能性が高い。
「鳥取で滞納農家が最後はトラクターやコンバインを差し押さえられたケースも報告されています。地方税法上、“生活の主たるものは差し押さえてはいけない”とされていますが、背に腹は代えられないというわけです。運営が都道府県に移った後も徴収率が上がらなければ、市町村に補助金カットのペナルティーを科し、徴収はさらに厳しくなるでしょう」
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