40歳を超えたら受けるべき6つの検査

【ABC検査】わずか数ccの採血で胃がんリスクを測定

該当するならこの検査(C)日刊ゲンダイ
健康保険適用なし

 WHOが「たばこと並ぶ発がん物質」と規定しているのが、ヘリコバクター・ピロリ菌だ。

「感染するとほぼ100%慢性胃炎を発症しますが、大半は無症状なので気づいていません。しかし、胃炎を繰り返して胃粘膜が薄くなる萎縮性胃炎になると、やがては胃の細胞の遺伝子が傷つき、胃がんに至るのです」

 こう話す鳥居内科クリニック・鳥居明院長が強く勧めるのが「ABC検査」。胃の粘膜の萎縮度を調べるペプシノゲン検査と、ピロリ菌をチェックする検査の2つを組み合わせて、胃がんの発症リスクを調べる。

 この検査のポイントは、血液検査のためバリウムや内視鏡といった他の胃がん検査と比較してハードルが低い点だ。胃腸科や健診センターで受けられ、健康保険が適用されないが、数千円と高くない。

 罹患数トップの胃がんは、早期発見であれば治療の負担が少なく、予後もいい。ABC検査が普及すれば、胃がん死亡者は激減するだろう。