健康は住まいがつくる

「子供部屋」の在り方 成長に合わせ親子で部屋替えが必要

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 住環境が子供の発育や発達に、どう影響するのか。よく引き合いに出されるのが「子供部屋」の在り方だ。

 早い時期から与えた方が勉強をよくするのか、頭がよくなるのか。それとも個室があるから、引きこもりになったり、非行に走るのか。また、そもそも居住スペースにそんな余裕のない家庭も多い。

 環境行動学、環境心理学を専門とする東京電機大学・未来科学部建築学科の山田あすか准教授(博士〈工学〉)が言う。

「一般的には、子供部屋があっても、家族の共有スペースから部屋への出入りや部屋での様子が感じ取れる間取りが推奨されています。偏差値の高い最難関中学校に合格した子供たちの家の間取りと暮らしぶりを調べた研究報告も出されています。そのような家に共通するのは、子供が1人にならない状況がつくられている特徴があり、親と子供が同じ本棚を使うなど、親子が一緒に話したり、興味を共有できる住環境であることです」

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