その尿検査を担当する看護師は、毎日毎日患者さんの「尿」と向き合わなければなりません。
困るのは患者さんが指示通りに検査をしてくれないことです。紙コップを手渡し、「少量でいいですよ」と説明しても、あふれるほど持ってくる患者さんも少なくありません。
もちろん私も経験していますが、一日中「尿検査」業務を繰り返していると、どうしても尿の臭いが肌や髪につきます。恋人がいる若い看護師にとっては、遠慮したい仕事と思うのも当然です。でも、これが看護師の職務であり、大切な仕事なのです。
そうした看護師の悩みを解消するために、病院によっては期限を切って職務を交代させるようにしています。しかし、看護師が少ない小さな病院ではそのゆとりがありません。そのため「尿検査」を担当せざるをえない若い看護師の中には「いじめ」と感じる人もいるかもしれません。
臭いに敏感な看護師は、終業後、丹念にシャワーを浴びるとか、少しきつめの香水をつけるなど工夫をしているようです。
強い香水を漂わせる若い看護師は「遊んでいる」などと思われがちですが、そういう事情があることもわかっていただきたいものです。
病院は本日も大騒ぎ