知らなきゃ損!

病気発症リスクがアップ ファストフードに新たな“悪玉説”

 ファストフードはやっぱり体によくないようだ。これまで、ファストフードの食べ過ぎは、心臓病、糖尿病、がん、うつ病といった病気の発症リスクをアップさせるという警告が世界中から発信されているが、また新たな「悪玉説」が報告された。

 米国のジョージ・ワシントン大学ミルケン公衆衛生大学院の研究によると、ファストフードを食べると、有害化学物質とされる「フタル酸」や「ビスフェノールA」の濃度が上昇するという。

 フタル酸は、主に塩化ビニールなどのプラスチックを加工しやすくする可塑剤として使われていて、生殖器官の発達に悪影響を与えたり、ぜんそく、湿疹などのリスクを上昇させるとされている。ビスフェノールAは、内分泌かく乱作用が疑われていて、多くの動物実験で脳や行動などに影響を与えることが報告されている。

 今回の研究では、米国疾病管理予防センターの全国健康栄養調査に参加した約8900人のデータを検証。ファストフードを最も多く食べる人の尿中フタル酸濃度は、食べない人に比べて24~40%も高かった。また、ファストフードの肉製品を食べた人は、食べない人よりも、ビスフェノールA濃度が上昇したという。高カロリー、高脂肪、高塩分などの悪影響に加え、有害化学物質への暴露も指摘されたファストフード。それでも食べたいという人も、ほどほどにしておいたほうがいい。