当事者たちが明かす「医療のウラ側」

避難生活で多発 「たこつぼ型心筋症」は“幸せ過ぎ”で発症

小説の中の話ではない(C)日刊ゲンダイ

 その内容というのは、「誕生日パーティー」「息子の結婚式」「高校時代の友人との50年ぶりの再会」「結婚式」「ひいきにしているカーレーサーの勝利」「孫の誕生」「息子が会社を設立」「カジノで大当たり」「画像検査が異常なしだった」などが報告されています。

 喜びのあまり心筋症を患うなんて、まるで小説のようだと感じる人も多いと思いますが、実際にあるのです。

 そもそも、たこつぼ型心筋症の患者さんを調べてみると、カテコールアミンと呼ばれる副腎髄質ホルモン(代表的なものにアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンがある)が高値を示していることが分かっています。副腎髄質ホルモンは交感神経に支配されています。交感神経の緊張により、血中内にカテコールアミンが大量に放出されるのです。

 このカテコールアミンの過剰分泌が、微小血管や心筋の収縮を招き、心筋が“気絶”することによって「たこつぼ型心筋症」を発症させるともいわれているのです。

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