漢方達人をめざせ!

鹿のツノは若いほどいい

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 さまざまな専門家と組んで仕事をしています。そのひとりが柔道整復師です。彼によると、仕事のモチベーションが高い人は男性ホルモンであるテストステロンの数値が高いそうです。男性ホルモンは精力の強さ、体の元気さにも関係しています。

 精力アップには、有酸素運動などで筋肉量を増やすのが効果的。そうするとテストステロン量も増えるそうです。筋肉量とテストステロン量は相互関係にあるので、筋肉量が少ない肥満の人は、テストステロン量も少ないかもしれません。

 さらに、テストステロン量を劇的に下げる生活習慣は、短い睡眠時間です。徹夜をすると一気に数値が低くなるといわれています。また、慢性的な飲酒もテストステロン量を減少させます。
 東洋医学では鹿のツノがいいといわれます。生薬名は「鹿茸」で、強壮、強精作用があります。

 若い鹿の生え始めのツノを切り取ったもので、骨化する前なので軟らかくブニョブニョしています。形がキノコに似ているため、鹿茸と呼ばれるようになりました。鹿茸そのものが高価な生薬ですが、鹿が若ければ若いほど、ツノが先端に近ければ近いほど、さらに価値が上がります。

 鹿茸は、日本では医薬品に分類され、健康食品としては認められていません。つまり、自己判断で服用していいものではないということです。服用の際は、「使用上の注意」や「用法容量」を守らなくてはなりません。鹿茸に興味のある方は、漢方薬剤師にぜひ相談してみてください。

久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。