薬に頼らないこころの健康法Q&A

6年連続“総数減少”も…日本の自殺対策は成功しているのか

井原裕 独協医科大学越谷病院こころの診療科教授(C)日刊ゲンダイ

 今後、自殺対策の成否は、ある特定の年代において「人口当たりの死亡率がどう推移しているか」を見なければなりません。

 その意味で危惧すべきは若年者です。舞田敏彦氏(編集部注=大学講師で「47都道府県の子どもたち」の著者)の分析によれば、10代の自殺率は1990年以降一貫して上昇し続けているとされます。そういえば、5月9日の夜も、東京の東急大井町線荏原町駅で女子中学生2人が亡くなりました。今後も若者たちの「こころ」を見守る必要はありそうです。

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井原裕

東北大学医学部卒。自治医科大学大学院博士課程修了。ケンブリッジ大学大学院博士号取得。順天堂大学医学部准教授を経て、08年より現職。専門は精神療法学、精神病理学、司法精神医学など。「生活習慣病としてのうつ病」「思春期の精神科面接ライブ こころの診療室から」「うつの8割に薬は無意味」など著書多数。