過剰増殖でニキビやかゆみが 「顔ダニ」あなたの顔を蝕む

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 顔ダニの治療は、洗顔はもとより、顔ダニの内服薬による除菌を行う。症状が治まってきたら、顔ダニが「適正量」に落ち着いたと考えられる。あとは、顔ダニが過剰に増えすぎないよう皮脂のコントロールに注意する。

 ただし、ニキビに対しての診断、治療を適切に行っている皮膚科が少ないことが大きな問題になる。

「治りにくいニキビにはさまざまな原因が絡んでいます。ニキビ治療に詳しくない医療機関で、間違った塗り薬を処方され、顔がパンパンに腫れてしまい、当院に駆け込んでくる患者さんは珍しくない」

「実はニキビではなかった」、または「ニキビ+ニキビ以外の疾患」というケースも非常に多い。顔面にフケのような湿疹を生じる脂漏性皮膚炎、顔ダニと同様に常在菌であるカビの一種「マセラチア」が原因のマセラチア毛包炎などだ。

 10年以上もニキビに悩み、医療機関を転々としてきた患者が、伊東院長の診察でニキビとは全く違う「血管線維腫」という良性腫瘍が判明したこともある。当然ながら、それぞれ治療法は異なる。

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