独白 愉快な“病人”たち

大桃美代子さん 原稿の一部がぽっかり見えなくなり手術を決意

病気になり「見えることのありがたさ」を知った(C)日刊ゲンダイ

 加齢による白内障は、視野の外側の周辺から白くなることが多いらしいのですが、私は中心からでした。しかも、ある日鏡を見たら、右の黒目が少し外側へ離れてしまっていたんです。右目が見づらい分、無意識に左目で物を見るようになって、右目がサボった結果だそうです。

 手術は14年6月に受けました。白内障手術の名医である「日本橋白内障クリニック」の赤星隆幸先生にお願いしました。手術自体はわずか5分ほど。濁ってしまった水晶体を砕いて吸い出し、眼内レンズを入れて終了です。日帰り手術だったので、数時間後には家に着いていました。

■術後は驚くほど視界がクリアになり感動

 でも、術後は禁止事項が多いんですよ。1~2日は下を向いてはいけないし、重い物を持ったりして眼圧をかけるのもダメなんです。お風呂には1週間入れないし、洗髪もNG。顔も洗えなければ、料理もダメ。下を向かないとできないことって意外と多いんですよね。事前にそう聞いていたので、手術前に2~3日分の食事をストックしました。外食するにも外出することも危ないですから。日帰りできるのも善し悪しですよ。私のような一人暮らしだったり、夏場の手術なら、入院のほうが楽かもしれません。

2 / 4 ページ