驚異の回復例も 子供の「視力低下」抑制に3つの新技術

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 手元で強い光を放つ電子機器が目に悪いのは当たり前だが、平面の絵や画像を立体的に見せるため、点描で影をつくっていることも問題だという。

「曇ったメガネをかけているのと同じで、目には曖昧に見えるため、より良く見ようとして、目の中の筋肉を緊張させてしまうのです。ヒトは物を見るために眼球の中のレンズ(水晶体)が膨らんだり、伸びたりすることで焦点を合わせます。このレンズを動かす筋肉が毛様体筋で、これが過度に凝り固まった状態が仮性近視です。テレビゲームなどの電子機器は、常に毛様体筋の緊張を強いているのです」

 仮性近視の段階なら、「ミドリンM」などの点眼薬や「ワック」と呼ばれる両眼視検査機器による訓練での視力回復も可能だ。しかし、眼球が前後に伸びる軸性近視になると、視力は戻らない。

「視力が固まる30歳くらいまで、どんどん視力低下が進んでいきます。そんな中、注目されているのが、オルソラケトロジーです」

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